Dropboxをgitの共有リポジトリとして使う

gitを使うと、プログラムのソースコードやhtml文書の変更履歴や、バックアップ等、主にテキストファイルを中心にファイルのバージョン管理ができます。そして、リモートサーバにgitの共有リポジトリを作成しておけば、職場のパソコンや自宅のバソコンから自由にアクセスできて便利なんですが、前提として、自由にログインして使えるレンタルサーバ等のリモートサーバを持っている必要があります。GitHubに無料アカウントを作って管理する方法もありますが、GitHubは基本的に公開が前提なので、仕事等で使うファイルの管理に使うには難しいです。(有料プランを使う手もありますが)

 

そこで、無料で2GBの容量が使える、Dropboxをgitの共有リポジトリにする方法があります。以下の操作はMacでの場合ですが、Windows等でもgitが使える環境があれば同じようにできると思います。

 

まず、Dropboxのディレクトリに移動し、gitの共有リポジトリを作成します。


$ cd ~/Dropbox
$ mkdir -p git/hello.git

ディレクトリ名は自分の好みでつけて構いません。 作成したディレクトリをgitの共有リポジトリとして初期化します。


$ git init --bare git/hello.git/

これで、Dropboxのディレクトリにgitの共有リポジトリが作成されました。簡単ですね。

さっそくバージョン管理を始めてみましょう。

 

まず、gitのローカルリポジトリを作成します。既存のディレクトリでもいいですが、ここでは新規にディレクトリを作成します。


$ mkdir -p ~/projects/hello
$ cd ~/projects/hello/
$ echo 'Hello world!' > hello.txt
$ git init .
$ git add .
$ git commit -m '最初のコミット'

hello.txtを作成して、ローカルリポジトリにコミットしました。次にこれを、先ほど作成したリモートディレクトリにpush します。

まず、リモートリポジトリをdropboxという名前で設定します。(これは1回だけ設定すればOKです)


$ git remote add dropbox $HOME/Dropbox/git/hello.git

そして、push します。(dropboxリポジトリのmasterブランチへpush)


$ git push dropbox master

あとは、Dropboxが勝手に同期してくれます。

 

今度は他の端末で作業してみましょう。MsysGitをインストールしたWindows機で試してみます。

Dropboxの同期が終われば、Dropboxのディレクトリに共有リポジトリが作成されているはずなので、そこからローカルへ取り出します。


$ cd /C/Users/xxxxx/Documents/work
$ git clone -o dropbox /C/Users/xxxxx/Documents/My¥ Dropbox/git/hello.git

これで、リポジトリがcloneされました。確認してみましょう。


$ cd hello
$ git show

適当に編集が終わったらコミットします。


$ git commit -am "適当に修正"

共有リポジトリへ反映させるには、


$ git push dropbox master 

と、入力します。

また、修正された共有リポジトリの内容をローカルリポジトリへ更新するには


$ git pull

と、入力します。

 

便利ですね。